ここから本文です。

平成29(2017)年2月6日更新

情報公開・個人情報保護審議会(第52回議事録)

第52回東京都情報公開・個人情報保護審議会議事録

平成24年2月1日(水曜)
東京都庁第一庁舎42階 特別会議室B

9時57分開会

  • 堀部会長
    おはようございます。
    本日の出席予定者がそろいましたので、ただいまから東京都情報公開・個人情報保護審議会を開会させていただきます。お忙しいところお集まりいただきましてありがとうございます。
    まず初めに、梅田部長から出席状況等について報告をお願いいたします。
  • 梅田都政情報担当部長
    本日は、大変お忙しい中、審議会にご出席いただきまして誠にありがとうございます。
    本日は、秋元委員、そして藤原委員から所用によりご欠席とのご連絡をいただいておりますので、5名の委員の皆様にご出席いただいております。東京都情報公開・個人情報保護審議会規則で定める必要な定足数に達していることをご報告いたします。どうぞよろしくお願いいたします。
  • 堀部会長
    ありがとうございました。
    本日の予定は、お手元の議事次第にありますように、最初に審議事項としまして不開示情報について、それから次に報告事項が2件予定されております。
    それでは、審議事項に入りたいと思います。
    まず、審議事項につきまして梅田部長から提案説明をお願いいたします。
  • 梅田都政情報担当部長
    それでは、事務局からご説明させていただきます。座ったまま失礼いたします。
    東京都の情報公開制度におきます運用上の諸問題につきましては、これまで委員の皆様方にご熱心にご議論していただいたところでございますけれども、東京都の情報公開制度を検討するに当たっては、国の情報公開法の動向についても慎重に見守る必要があると考えております。
    国の情報公開法の改正についてですけれども、皆様、ご承知のように昨年4月22日に閣議決定され継続して本国会にも提出されておりますが、委員会に付託中という状況で、今後の動向についてはいまだ不透明な状況でございます。
    このように、国の法改正につきまして、改正されるかどうか依然わからないという状況ではございますけれども、情報公開法改正の内容につきましては、これまで委員の皆様方に運用上の課題としてご議論していただいていなかった部分についても含まれておりますので、これについて東京都としても参考とすべき必要があると考えております。
    そこで、本日の審議会におきましては、これまでご議論していただかなかった部分ではありますけれども、情報公開制度の中におきまして非常に重要な部分であります不開示部分に関しまして、都の情報公開条例と照らし合わせながらご議論していただきたいと思います。課長より資料1に基づきまして説明しますので、皆様のご意見をよろしくお願いしたいと思います。
  • 堀部会長
    それでは、北原課長、お願いいたします。
  • 北原情報公開課長
    それでは、本日の審議事項でございます不開示情報についてご説明させていただきます。座ったままで失礼します。
    今回、国会に提出されております情報公開法の改正案でございますが、改正のポイントとしまして、情報公開制度が国民の知る権利を保障する観点から定められたものであることで1条に明示しております。そして、国民の知る権利の保障(オープンガバメント)にふさわしい充実した内容に改正するとしております。そのポイントを支える一つとしまして、開示情報の拡大が掲げられておりまして、関係条文が見直されております。
    情報公開制度では、非開示情報に該当する情報以外については、原則公開という考え方が基本です。非開示情報、国におきましては不開示情報と言っておりますけれども、この非開示情報に係る部分の変更は、とても重要な改正点の一つだと考えております。東京都の情報公開条例におきましても、開示請求があったときは、非開示情報が記録されている場合を除き、当該公文書を公開しなければならないという原則公開が条例の7条において定められております。
    本日の審議会では、この改正点について、国の情報公開法と東京都の情報公開条例を照らし合わせながら、制定に当たっての考え方や条文の違いについてご説明したいと考えております。その後でご意見をいただきたいと考えております。
    それでは、資料1、「不開示情報等に関する情報公開法改正案と東京都情報公開条例との対比」をご覧ください。A3横の資料でございます。こちらの表は、左側に、情報公開法における不開示情報等の現行と改正案、それに改正の考え方である改正の視点、これは平成22年8月24日に、行政透明化検討チームのとりまとめの部分ですけれども、そこから引用してあるのがこの改正の視点でございます。表の右側は法律の改正箇所に対応する東京都情報公開条例の条文を載せてございます。併せて、条例制定における趣旨と運用等も載せてございます。
    では、時間の関係もありますので、不開示情報に関する情報公開法の改正箇所を中心にご説明していきます。まず1頁、表の改正案の5条です。行政文書の開示義務を定めたものでございますけれども、ご覧ください。これは、本日のテーマである不開示情報と直接かかわるものではございませんけれども、重要なものですのでここに載せております。改正案の欄の中の5条、ここにある下線の部分が追加になっております。読み上げますと、「ただし、当該開示請求が権利の濫用又は公の秩序若しくは善良の風俗に反すると認められる場合に該当するときは、この限りでない。」と追加されております。
    追加された背景としましては、表の中央にあります行政透明化検討チームのとりまとめでは、この件につきまして、手数料の項目の中に記載されておりますけれども、開示請求手数料及び開示実施手数料の廃止・引下げを実施することに伴い、適正な開示請求及び開示情報の適正利用の観点を法に明記し、手数料の廃止・引下げを実施した結果、濫用的な開示請求が生じるときには、法律を所管する府省において、他の省庁と協議し、ガイドラインを作成し、適正な運用を進めることにより対処するとしております。
    これに対しまして、右側の都の条例の部分をご覧ください。条例4条におきまして、適正な請求及び使用として、「この条例の定めるところにより公文書の開示を請求しようとするものは、この条例の目的に即し、適正な請求に努めるとともに、公文書の開示を受けたときは、これによって得た情報を適正に使用しなければならない。」と規定しております。権利濫用の禁止については特に明記をしておりません。
    表の一番右側の趣旨と運用等のところにございますように、著しく不適正な請求及び使用につきましては、権利濫用の一般法理により対処することとしております。権利濫用の禁止につきましては、これまでの審議会でも委員の皆様方からご意見をいただいているところでございます。
    なお、当初、権利濫用につきましては、とりまとめの中で手数料の項目の中に載っていましたけれども、その内容が法律の改正案において5条ただし書として追加されましたのは、法律改正の政府案の策定経過において、各省との協議の結果であるというふうに言われております。
    2頁目に移ります。左側、法律の現行の欄にあります5条1号をご覧ください。1号本文では、個人の氏名、生年月日、その他の記述等により特定の個人を識別することができるもの(他の情報と照合することにより、特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)、これにつきましては個人情報として不開示にしておりますけれども、ただし書で開示する情報を定めております。
    法律の改正案の欄の5条1号ハをご覧ください。下線部分が追加になっております。追加の内容は、公務員の氏名は、氏名を公にすることにより、職務遂行に支障を及ぼすおそれ等がある場合を除き、原則開示することを定めたものです。
    これに対して、東京都の情報公開条例では、条文の欄の真ん中より下にある7条2号ハにおきまして、「当該情報がその職務の遂行に係る情報であるときは、当該情報のうち、当該公務員等の職及び当該職務遂行の内容に係る部分」、これを開示するとしておりまして、氏名の開示については明示しておりません。
    しかしながら、東京都の場合、職員の氏名は職員名簿により公になっていることから、条例7条2号のイの「法令等の規定により又は慣行として公にされ、又は公にすることが予定されている情報」、これに該当するとしまして開示しております。ただし、管理職ではない警察官の氏名につきましては、条例7条2号のイ、ロ及びハのいずれにも該当しないことから非開示としております。
    続いて、3頁をお開きください。法律の改正案の欄の一番上でございます。5条1号ニをご覧ください。これも新たに追加になった条文です。内容は、行政機関に置かれた審議会等や、行政機関において開催された懇談会等における発言者の氏名は、原則として開示するという内容でございます。
    それに対しまして都の条例におきましては、このような明文化された規定はございませんが、実際には、審議会等を構成する委員の名簿がホームページ上で公表されているような場合には、開示することとして運用しております。
    なお、ただいま説明いたしました法律の改正案の5条1号のハ及びニは、既に総務省の情報公開法の制度運営に関する検討報告を受けまして、「情報公開に関する公務員の氏名・不服申立事案の事務処理に関する取扱方針」、もう一つ、「懇談会等行政運営上の会合における発言者の氏名について」といった省庁間の申し合わせがございまして、その内容を今回法制化するというものであると言われております。
    3頁の下段に移ります。左側の法律の現行の段の5条2号をご覧ください。2号は、法人及び国・独立行政法人・地方公共団体等を除いたその他の団体に関する情報、又は事業を営む個人の当該事業に関する情報で、イ及びロに掲げるものを不開示情報としております。
    まず、法律の現行の欄にございますイの「公にすることにより、当該法人等の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるもの」、この規定は削除されまして、右側の改正案をご覧いただくとおわかりのように、5条2号の本文に組み込まれております。
    1枚おめくりいただきまして、4頁をご覧ください。左側の法律の現行の欄の5条2号のロでは、「行政機関の要請を受けて、公にしないとの条件で任意に提供されたものであって、法人等又は個人における通例として公にしないこととされているものその他の当該条件を付することが当該情報の性質、当時の状況等に照らして合理的であると認められるもの」、これはいわゆる任意の情報提供についてでございますけれども、これを不開示情報として定めております。
    改正案では、このロが削除されました。削除となった背景としましては、右のほうの改正の視点、これをご覧ください。ここに、「公にしないとの条件に合理性が認められる情報は、公にすることにより当該法人等の正当な利益を害するおそれ」があるものとして、5条2号イを根拠として不開示にするか、当該情報を収集した国の機関等の「事務又は事業の適正な遂行に支障を及ぼすおそれ」として、5条6号を根拠としまして不開示に該当する、これらで足りるとしております。さらに、この現行の条文が存置することは、行政機関の安易な不開示の判断を助長するおそれがあるともしております。
    これに対しまして都の条例におきましては、7条7号で任意提供情報を定めております。都や国、他の地方公共団体、開示請求者以外のものが公にしないとの条件で任意に提供した情報は、原則として非開示としております。
    補足いたしますと、法律におきましては、法人、国や地方公共団体を除いたその他の団体、事業を営む個人からの任意提供情報、これらが対象になりますけれども、都の条例におきましては、法人、国、地方公共団体と個人事業主だけではなくて、個人からの情報提供についても対象としております。
    また、条例7条7号の趣旨と運用等の欄の2つ目の黒ポツでございますけれども、「非開示を前提とした情報の任意提供は、一般的に他に知らされないという認識及び信頼の下に行われている。本号は、このような情報を公にした場合、当該第三者との信頼関係が損なわれるおそれがあることから定めたものである」としております。
    続きまして、法律の5条3号及び4号を併せてご覧ください。左側の法律の現行の欄の5条3号は、国の安全や国際機関に係る情報について不開示情報としておりまして、4号は、犯罪の予防、公共の安全と秩序の維持に係る情報を不開示情報として定めております。
    これらの規定は、我が国の安全保障、犯罪捜査等に関する不開示情報の判断に関しまして、行政機関の判断を尊重する、すなわち実施機関の裁量権を認める趣旨のものであると理解されております。そして、この規定を適用する範囲が広過ぎるのではないか、訴訟における審査密度が低いのではないかという問題意識から、透明化検討チームの検討作業では、議論があったところであると言われております。
    最終的に、法律の改正案では、「相当の理由」を厳格化しまして「十分な理由」に改めております。改正法案は、裁判所にインカメラ審理が導入されることを前提に、現行法よりは厳格な判断ができる「十分」という文言を用いることとしたとされております。資料には載せてございませんけれども、法律の改正案の24条におきましては、情報公開訴訟におけるインカメラ審理手続の導入が追加されております。
    次に、5頁をお開きください。左側の法律の現行の欄の5条5号では、国や独立行政法人等の内部又は相互間における審議、検討事項の情報を不開示情報として定めております。
    下線部分が改正案では削除している部分でございます。その結果、改正案では、国の機関、独立行政法人等の内部又は相互間における審議、検討等に関する情報であって、公にすることにより、率直な意見の交換若しくは意思決定の中立性が損なわれるおそれ、特定の者に不当に利益を与え若しくは不利益を及ぼすおそれがあるものとしておりまして、「不当に国民の間に混乱を生じさせるおそれ」、この文言が削除されております。
    この点につきましては、改正の視点の中で、「表現として極めて曖昧な規定であり、行政機関等による恣意的な解釈を生じさせる余地がある」と指摘がなされていること、また「公にすることにより国民の間に重大な混乱を生じさせるおそれがある情報は、同条6号に該当するため、改正は支障がない」としております。
    それに対しまして都の条例では、7条5号で、「審議、検討又は協議に関する情報」としまして現行の法律とほぼ同様の規定がございます。条例の趣旨と運用等の欄では、「『不当に』とは、審議、検討又は協議に関する情報の性質に照らし、検討段階の情報を公にすることによる利益と支障とを比較衡量し、公にすることの公益性を考慮してもなお、その支障が看過しえない程度のものである場合をいう。」としております。
    次に、5条6号関係では、改正はございませんでした。
    6頁をご覧ください。左側の現行の欄の6条1項、部分開示の規定が改正されております。改正案の欄をご覧ください。「行政機関の長は、開示請求に係る行政文書の一部に不開示情報が記録されているときは、開示請求者に対し、不開示情報が記録されている部分を除いた部分につき開示しなければならない。ただし、当該不開示情報が記録されている部分を区分して除くことが困難であるときは、この限りでない」と改正されております。
    この点につきまして改正の視点では、「国民の知る権利を保障する法の目的に従えば、不開示情報の範囲は可能な限り限定されるべきであり、情報単位論はこのような法目的に反するものであり、採用される余地がないことを明確にするべきである」としておりまして、こうした考え方が、改正案には反映されているということがうかがわれます。
    これに対しまして、東京都の条例では、8条が一部開示について定めております。「実施機関は、開示請求に係る公文書の一部に非開示情報が記録されている場合において、非開示情報に係る部分を容易に区分して除くことができ、かつ、区分して除くことにより当該開示請求の趣旨が損なわれることがないと認められるときは、当該非開示情報に係る部分以外の部分を開示しなければならない」と定めてございます。現行の法律とほぼ同様の趣旨の条文でございます。
    最後に、7頁をご覧ください。左側、法律の現行の欄の9条1項、開示請求に対する措置についてでございます。改正案の欄の一番下の段でございますけれども、9条3項が新たに追加されております。全部開示決定を除き、一部開示等決定通知には、当該決定の根拠となる法律の条項、判断した理由、これをできる限り具体的に記載しなければならないと追加しております。
    この点につきましては、改正の視点をご覧ください。「不開示決定の理由が求められるのは、不開示理由の有無について行政機関等の慎重さと公正妥当性を担保して、その恣意を抑制するとともに、不開示の理由を開示請求者に知らせることによって、その不服申立てに便宜を与えることにある」とされております。さらに、「決定の理由が公にされることは、行政の透明性を向上させる情報公開法の目的にも資するものである」と、不開示決定の理由の趣旨を述べております。
    実際の運用面におきまして、条文を引用しただけの記載や不存在の理由が判然としない例が見受けられまして、適切な運用が行われていないことから、この条文を新たにつけ加えたものであるとされております。
    特にこの中で、文書不存在につきましては、文書が作成・取得されなかったのか、作成・取得はしたが、その後、廃棄されたのかなど、明らかにする必要があるとした点が注目されます。また、理由付記の徹底につきましても、情報公開法の制度運営に関する検討報告におきまして指摘されていたことであります。
    これに対しまして東京都の条例では、13条で理由付記等を規定しております。実施機関は、開示請求に対する決定等に関する11条各項の規定により、開示請求に係る公文書の全部又は一部を開示しないときは、開示請求者に対し、当該各項に規定する書面によりその理由を示さなければならない。この場合において、当該理由の提示は、開示しないこととする根拠規定及び当該規定を適用する根拠が、当該書面の記載自体から理解され得るものでなければならないとしておりまして、理由はわかりやすく記載することを明文化しております。
    さらに、趣旨と運用等にございますように、情報公開事務取扱要綱等の中でも、一部開示決定通知書の記入は、わかりやすく条項ごとに理由を記載する旨定めております。
    資料につきましては、説明は以上でございます。今回は、国の情報公開法改正案、特に不開示情報の部分を中心に、改正の理由も併せてご説明させていただきました。法律が改正された場合には、不開示情報に関しましても今後の参考にしていきたいと考えております。ご意見のほど、よろしくお願いいたします。
    なお、本日、欠席の藤原委員から、お手元にございます「不開示情報について」と題する意見書が提出されておりますので、本日の議論の参考として検討していただければと考えております。
    以上です。よろしくお願いいたします。
  • 堀部会長
    ありがとうございました。
    国の情報公開法の改正条項につきましては、これまでも当審議会で見てまいりましたし、また参考にして議論した部分もあります。今回、不開示情報と情報公開法では言っていますが、東京都の条例では非開示情報と規定している部分について比較をしていただきました。今後どのように進めるかはこれからの議論になりますが、本日は、こういう法律との対比をもとに、どのように考えればいいかということで、少しご意見をお出しいただきたいと思います。ということで、ご発言をお願いしたいと思います。質問など含めていろいろお願いしたいと思います。
    岡部委員、どうぞ。
  • 岡部委員
    ご説明を伺っていまして、国の改正の方向と東京都の情報公開条例は、大体対応しているかなという気はいたしたんですが、1つ質問でございますが、これまでの議論にあったと思うんですが、1頁のところで、国のほうは、アンダーラインで、「当該開示請求が権利の濫用又は公の秩序」云々ということで、改正の視点の右側の中にガイドラインということが出てまいりますが、これはこれまでもこの審議会で議論をされてきたものかなと思います。それだけ質問というか確認でございますが、お願いしたいと思います。
  • 堀部会長
    このあたりは、中村委員がこれまで都条例の4条との関係でいろいろ意見を述べられたところですが、こういう権利濫用の規定を置くということについてはいかがでしょうか。
  • 中村委員
    国の改正案の文言として適正ということに割と具体的な言葉が出たというふうに理解しておりますけれども、今度は、そういう善良の風俗とか、そういう文言がそれこそ適正かどうか。また運用していく上での、濫用問題とかさまざまな不開示問題とリンクして、それがどの程度実施可能なものとなるのかどうか。つまりこれまでも都は4条で一般法理により対処するとありましたけれども、それは実施されなかったし、まずは国が示してきた文言で果たして運用できるものなのか、濫用と重ねて、それをもう少し議論ができたらというふうには思います。この適正な利用ということに1つとば口が開いたといいますか。
  • 堀部会長
    そうですか。
  • 高橋委員
    よろしいですか。
  • 堀部会長
    どうぞ。
  • 高橋委員
    今のことに関連して、国の法改正のほうをきちっと勉強していないんで教えていただきたいんですけれども、これは、先ほど説明を聞いていて、おやっと思って、善良の風俗という言葉、ここでは権利濫用という言葉を使って、どういうような場合が権利濫用かというのをある程度説明いただいたんでイメージがあるんですけれども、国が善良の風俗という言葉を入れることにしたのは、具体的に例えばどういう場合を想定してなんでしょうか、もしご存じならば教えてください。
  • 北原情報公開課長
    善良の風俗に関しては、余り詳しくは書いてなくて、やはりガイドラインの作成に委ねているような感じがします。具体的にどういう場合というのかは余りまだピンときていないんです。
  • 中村委員
    また重ねて言えば、いわゆるお役所が、一番使いたがる言葉が出てきたなという気はするわけです。善良とか風俗とかですね。これで不開示とリンクするようなイメージがつかめない言葉なわけなんです。
    この辺は、私は、一番曖昧な文言ではないかなという気がしまして、余り賛成はできないですね。
  • 堀部会長
    そうですか。国のこの改正案については、内閣官房に準備室が置かれていまして、その担当官と話しているところでは、実際に東京都で議論している大量請求、しかもそれが大変な分量で、そういうのが、どの程度あるのか正確には聞いていませんけれども、かなり出てきているとのことです。またその請求の仕方も、情報開示請求権があるということで、それを濫用するのが権利濫用ですけれども、おそらくその権利の行使の仕方に、善良な風俗を害するようなものもあるようです。そこは確かに曖昧ですが、そういうものがあるようでして、そういうところからこういう改正案が出てきたと言っていました。おそらく国会の審議になると、そのあたりのところをもっと明らかにするだろうと思います。
    もちろん、具体的にどういうことかというところまでは、確認はしておりませんが、一般論としてそういうことがあって、そういう今までの運用の中でこういう規定は置かざるを得ないというように判断して、こういう改正案にしたと言っていました。
    東京都の大量請求、特に商業目的とか営利目的のものなどがここで議論になってきたわけですけれども、そういうものがこれとどう関係してくるのかというあたりも、もう少し条例の改正をどうするかという議論になってくれば、もう少し検討していかなければならないところではあります。まず大量請求とか営利目的、商業目的のものをある程度制約するといいますか、そのためにどういう言葉で表現したらいいのか、これが、4条の適正な請求及び使用で、今まで対応できるかどうかということで議論してきたところです。そういう中で具体的に今後どうするかはまた別の機会になろうかと思いますが、今日はそういうことについていろいろ一般的にご意見を伺っておいてということです。……中村委員、どうぞ。
  • 中村委員
    昨年夏に、私は少し時間をいただきまして、事務局を訪ねて、実際の大量請求とか権利濫用と思われるものなどについて伺ったことがあります。
    以前もいくつか説明を受けましたが、実際に都の業務上はどうなっているのかということをベースにしたいと思うのです。こういう条文の言葉が、実際にこの近々の10年の変化に対応しきれているのか、実際に都の受けている不適正な実態というものをもっと知ったほうがいいんじゃないか。事務局の方々から、具体的にこういうケースがある、こういう場合どうするかということを伺って、やはりもっと知っておくべきだなという気がしたものですから、善良な風俗というのも、これは何をベースにしての文言なのか、風俗とは何ぞやという感じがどうしてもしてしまいますね。
  • 堀部会長
    今日のところは、具体的にというよりも、いろいろご意見を出しておいていただいてということでよろしいかと思いますので、権利濫用というか適正な請求以外に、特に不開示情報についてかなり変わるところもあるわけですが、何かご意見があればと思います。
  • 高橋委員
    よろしいですか。
  • 堀部会長
    どうぞ。
  • 高橋委員
    不開示情報のところで都条例との関連に触れていただいたんですが、法律の改正のほうは、それなりに理屈がわかって、そうかなという感じで聞いたんですけれども、それに対して都条例のほうの対応するところが、だから法律の改正に対応してここら辺は、改正が必要ならばしてもいいのかなという感じで私自身は聞いていたんですけれども、説明を聞いていてよくわからなかったのは、都条例では既にそこら辺は対応できているというふうに理解されているところはどれなのか、それから法律のように改正するのは、ちょっと都は困る、あるいは整合性がとれなくなるんじゃないかなと感じられているところはどこなのか、そこら辺ははっきりおっしゃらなかったんで、もう少しそこら辺のご理解を提示していただくと議論がしやすくなるんじゃないかなと思いましたが、いかがでしょうか。
  • 堀部会長
    どうですか、答えにくい質問かと思いますけれども。
  • 北原情報公開課長
    個人情報の関係については、東京都の条例で足りるのかなというふうに考えておりますけれども、それ以外のところは、国の法律が変わるのかどうか、今、不透明なものですので、仮にという前提でしか言えません。改正案のように法律が改正されるのかどうかという点が、現在、余り明確ではない状況にありますので、これは、私の個人的な意見ですけれども、やはり現行の東京都の条例で足りるのではないかと私個人は考えております。
    ですから、国の法律が変わったから、都に直結するのかどうかという点については、私は、直結はしないのではないか、現行の条例で十分に対応できるのではないかと考えています。
  • 堀部会長
    どうでしょうか、対比してみて。
  • 高橋委員
    よろしいですか。
  • 堀部会長
    どうぞ。
  • 高橋委員
    例えば5条5号は都条例の7条5号ですね。「不当に国民の間に混乱を生じさせるおそれ」というのは、曖昧だから除外したほうがいいと国は考えているが、それに似た規定が都条例でもあると、しかし都としては、従来その運用できちっとやってきたから必要はないということなのか、文言だけ見ると、法律の改正の理由は、なるほどなという感じで聞いていたんですけれども、都のほうでは、これがあってもきちっとやれるから大丈夫だというふうにお感じなんでしょうか。
  • 北原情報公開課長
    東京都の条例の7条5号の「審議、検討又は協議に関する情報」ということで、今、高橋先生がおっしゃった「不当に国民の間に混乱を生じさせるおそれ」、都では「都民の間に」と条文ではなっていますけれども、これを適用するというのはほとんどないというか、この条文はあまり使われていません。
    審査会でも、いろいろ議論がありますが、この条文を使って非開示にするというのは極力避けるようにとの審査会の方針ですので、不服申立てがあって、審査会に諮問された案件に関しまして、7条5号を使って非開示にすると、委員の先生方の議論の対象になりますので、現実的にはこの規定は使わない、それ以外の条文で対応することができれば、そちらの方でするという、そういった運用が行われています。
    削除するということであれば考えなければいけませんが、実際にはこの「不当に混乱を生じるおそれ」というのは、適用する場面が少ないのが現状です。
  • 高橋委員
    逆に言うと、私が知りたかったのは、これは、非常に適用することは少ないけれども、例えばこういうような場合が想定されているんで残してほしいというご理解なのか、いいや、とるならとってもいいんですよということなのかということ。
  • 北原情報公開課長
    「不当に都民の間に混乱を生じさせるおそれ」があるということで非開示とする事案は多く出てきていませんので、今後どういう請求があったときに、7条5号を適用して非開示にするかということが余りはっきりしていません。そのため、残すかどうかという判断ですけれども、現在のところはどちらとも言えない状況です。
  • 中村委員
    よろしいでしょうか。
  • 堀部会長
    どうぞ。
  • 中村委員
    今のことでの感想ですけれども、事例がないから、この文言があってもいいとおっしゃられることについては、私もちょっと異論を感じるわけです。「不当に混乱を生じさせるおそれ」について、それを国の場合は、曖昧ではないか、恣意的に使われてしまうのではないかと考えた、それはやはり大事なことだと思うのです。今まで、そういう場面がない、事例がないからといって、曖昧と私も思いますけれども、そういう文言を残しておくのはどうなのかなという気はやはりいたします。
    つまり、昨今のいろいろなケースを見ても、まさに混乱を生じさせるような事態、あるいはそういう情報というのは幾らでもあり得る、そういう可能性というのはゼロではないとすれば、やはり考え直してもいいのではないかなという気はいたしますけれども。
  • 堀部会長
    そうですか。
  • 北原情報公開課長
    補足させていただきますと、7条5号に関しては、全く事例がないということではなくて、今の開示請求の件数からいきますと、本当に僅かであるという、パーセントでいくとかなり低いものであり、全然ないということではありません。
  • 堀部会長
    そうですか、はい。
    相馬委員、何かございますか。
  • 相馬委員
    すみません、感覚的にいま一つわからないものでお聞きしたかったんですけれども、今の議論になっている国民なり都民に、不当に混乱を生じさせるというのが、事例がないわけではないというふうにおっしゃっていますけれども、可能であればということですけれども、どういうようなのが混乱を生じるというような情報に当たるのかというのが、ちょっとイメージがつかめないものですから、そこがわかれば教えていただけたらありがたいなというのが1つと、それとこれは今後の中での資料の整理ということになるのかもしれませんけれども、今日の場合は、法律に照らし合わせて東京都の条例との対比で、その相違点も含めて議論させていただいているわけですけれども、非常にシンプルに見ることが可能なのであれば、例えば国の法改正の部分と条例の部分とで同じような意味合いだというふうに、これは、事務局の印象は別にしてですけれども、公平的な立場で、同じような意味合いがそこに網羅されているということであれば例えば二重丸だとか、そうでないということであれば三角だとかというような資料整理なんかをしていただけると、非常に見やすく、かつアンダーラインとか改正の視点などのところに中心を当てて議論すれば、非常に議論しやすいかなというふうにも思いましたので、そういった工夫もできないかなということもお聞きしたいと思います。
  • 堀部会長
    ありがとうございました。
    今日はこういう形で対比していただきましたが、具体的にどうするかということになると、もう少しいろいろな具体例をもとに検討していかなければならないと思います。今日のところは、国の情報公開法改正法案で不開示情報のところはこうなっている、東京都の非開示条項ではこうなっているということで、これまでの議論を踏まえながら、またこれまで議論していなかったこともありますので、国のほうで今こうなっているということをまとめていただきました。国の法律が改正されるということになりますと、自治体に与える影響もかなり大きいかと思います。
    前にも申し上げましたが、国の情報公開法の要綱が1996年4月にまとまったのですが、それをきっかけに、各自治体が条例の改正の検討を始めるということになりました。国の考え方をいろいろ参考にしながら改正されていった経緯もあります。それとは違う方向で行っているところもありますが、同じような方向を目指したところもあります。
    現在のところ、先ほどの説明にもありますように、国会での審議がどうなるのか明確でないので、もう少し国会の審議なども踏まえながら、今後、議論していくとよろしいかと思います。本日のところは、こういうことで対比していただきまして、これまでの議論の整理に大変役立ったのではないかと思いますが、事務局、何かありますでしょうか。
  • 北原情報公開課長
    7条5号の関係ですけれども、過去に「審議、検討又は協議に関する情報」ということで、現行条例になる前には意思形成過程の情報であると解されていたんですが、例えば審議会が開催される場合、その議事録、これに関しては、審議会の内容によりましては、この7条5号を使って開示・非開示の判断をするという場合がございます。それから、教育委員会の懇談会の資料に関しても開示・非開示の判断を行ったという例もございます。
  • 堀部会長
    今後、具体的にどうするかは事務局と相談して提案させていただきますが、今日は、こういうことで対比していただいたので、先ほどのようなことでとりあえずまとめさせていただきました。
    それでは次に、報告事項に移らせていただきます。報告事項の1、保有個人情報取扱いについてということで、土居係長からお願いいたします。
  • 土居個人情報係長
    それでは、保有個人情報を取り扱う事務を開始する場合の届出につきましてご報告させていただきます。
    資料2のほうをご覧ください。今回ご報告いたしますのは、平成23年4月から24年1月までに保有個人情報取扱事務の開始の届出があった事務についてでございます。全部で22件の届出がございました。
    東京都情報公開条例及び個人情報保護条例におきまして、制度運用につきまして審議会は意見を述べることができるとされ、東京都情報公開・個人情報保護審議会規則第1条の2の第1項によりまして、実施機関が保有個人情報を取り扱う事務を開始する場合は、意見を述べることができるとされております。
    これに関しまして、事前に皆様方に届出書のほうをお送りいたしましてご確認いただいているところでございます。委員の皆様方から特に付すべき意見はないという旨ご回答いただいております。
    以上、保有個人情報を取り扱う事務を開始する場合の届出につきまして、ご報告をさせていただきました。
  • 堀部会長
    ありがとうございました。
    質問、意見があればお出しください。
    特にないようですので、報告事項の2、存否応答拒否につきまして山口係長から説明をお願いします。
  • 山口情報公開担当係長
    それでは、存否応答拒否についてご報告をさせていただきます。
    お手元の審議会資料3、存否応答拒否一覧表をご覧ください。存否応答拒否の案件については、今回は報告件数23件になります。条例別の内訳は、情報公開条例に関するものが10件、個人情報保護条例に基づくものが13件となっております。一覧表は、局別に報告年月日順で整理をさせていただいております。
    なお、前回、昨年7月27日の審議会以降の分についてご報告をさせていただきます。実施機関別に見ますと、福祉保健局が14件、都市整備局、主税局、教育委員会がそれぞれ3件となっております。
    1番から3番は都市整備局の案件となります。本件は、特定の地番、建築名称、会社名を指定して、それぞれに係ります世田谷区建築審査会から出された裁決書等の開示を求めているものです。建築審査会は、区長や建築主事又は指定確認検査機関などの処分に係ります審査請求に対して、行政不服審査法に準拠した争訟手続による審議及び裁決を行っている機関でございます。
    本件開示請求に係る文書の存否を明らかにした場合、当該建築物に紛争がある、若しくは紛争がある建物であるという疑いがかけられることとなるとして、建築主が個人の場合は、権利利益が侵害されるとして条例7条2号に、また建築主が法人等の場合は、同様の理由から当該法人の競争上又は事業運営上の地位その他社会的な地位が損なわれると認められるため、同条3号にも該当するとして、存否応答拒否を行いました。
    続いて、4番から6番の教育委員会の案件です。4番と5番は、都立高校の特定の先生を指定して、校長が、当該高校教員に職務命令を出した報告書類の開示を求めているものでございます。職務命令に関しまして教育委員会に報告されるものは、職務命令違反等を内容とするものであるため、名指し請求に対して当該文書の有無を答えることによって、条例7条2号の個人に関する情報を開示することとなるため、存否応答拒否を行った事例でございます。
    6番、こちらは、特定の高校の校長、教頭、当時在籍していた教諭の事故報告書の開示を求めるものですが、実施機関は、存否を明らかにすることにより、同様に条例7条2号で非開示とされるべき個人に関する情報を開示することとなるとして、存否応答拒否とした事案でございます。
    続きまして、7番は福祉保健局になります。お手元の資料に、1)、2)と振ってありますので順に報告をさせていただきます。1)は、特定の保育施設に対して苦情が寄せられているかどうかということの開示を求めております。2)は、当該保育施設に関しまして、児童相談所から寄せられた情報提供内容が記録された公文書の開示を求めている内容でございます。
    実施機関では、当該文書の有無を答えることによりまして、1)については、保育施設の事業運営上の地位その他社会的な地位が損なわれると認められるといたしまして、存否応答拒否をいたしました。また、2)につきましては、条例7条3号と併せまして、児童相談所が特定の児童に関しての調査を実施していること自体明らかにしてしまうとして、条例7条2号及び同条6号の非開示情報に該当するとして、存否応答拒否をした事案でございます。
    続きまして、8番から10番、これは主税局の案件です。8番及び10番ですが、特定の団体を指定して、固定資産税及び都市計画税の減免の申告に関する書類すべての開示を求めております。9番、こちらも、特定の団体が当該主税局に対して提出したとする文書に対する回答書の開示を求めております。
    実施機関では、本件公文書の存否を答えることで、8番と10番については、特定の団体が減免申告したという事実を明らかにすることとなり、条例7条6号の行政運営情報を開示することになるとして、存否応答拒否をいたしました。また、9番につきましては、条例7条3号で規定します特定団体の事業運営上の地位が損なわれると認められるとしまして、存否応答拒否をした事例でございます。
    続きまして、11番から23番まで、これは福祉保健局の案件です。非開示情報、条例16条8号、いわゆる利益相反ということですので、ここでは児童相談所に通告のあった事案でございます。
    なお、あらかじめお断りをさせていただきますが、この通告の内容については、家庭の事情ということでご報告させていただきますのでご了承をお願いいたしたいと思います。
    これは、順が逆になっておりますが、まず22番、23番です。まず最初に、こちらは、子供を指定しまして、北児童相談所へ通告の事実を記録した文書及び同児童を対象とする同所による調査、指導経過を記録した文書を請求しております。当然、当該児童相談所への通告の有無を答えることによりまして、16条8号に規定いたします利益相反の事実を開示することになるとして、存否応答拒否をした事案でございます。
    11番から21番の請求に移ります。特定の子供を指定して、東京都が所管する各児童相談所にかかわりがある場合は、当該児童相談所が保有する児童票及び指導経過記録票の開示請求がなされました。特定の児童相談所が保護しているといった場合は、その児童相談所が特定されるとしまして、都内にある10の児童相談所、併せて児童相談センターの計11の決定が、存否応答拒否とした事案です。
    以上で、報告を終わります。
  • 堀部会長
    ありがとうございました。
    ただいまの報告につきまして、質問、ご意見等がありましたらお願いします。
    特にご発言がないようですので、報告事項2の存否応答拒否につきましては以上で終わらせていただきます。
    本日予定いたしました議事は以上ですが、何かここで委員の皆様からご発言があればお願いします。
    事務局のほうはいかがでしょうか。何かありますでしょうか。
  • 梅田都政情報担当部長
    本日、皆様からいただきましたご意見を参考に、また進め方につきましては会長と相談させていただきたいと思います。
  • 堀部会長
    ありがとうございました。
    それでは、以上をもちまして、本日の審議を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

11時00分閉会

ページの先頭へ戻る